「R50のようなエントリー機では、夜の街を美しく残すことはできないのだろうか?」
そんな疑問を確かめるべく、夜の高松を撮ってみる。
組み合わせたのは、Canonの軽量ハイエンド望遠ズーム「RF70-200mm F4 L IS USM」。
結論から言えば、カメラ任せの自動設定(Avモード)で撮った瞬間は「やっぱりエントリー機ではノイズだらけで厳しいか」と失望しかけた。
しかし、カメラの安全装置を切り、撮影者が自ら光をコントロールした時、この組み合わせは想像を超える「表情」を見せてくれた。
今回は、失敗から始まった撮影の設定と、手持ちSS 1/13秒で切り取った作例をご紹介するよ。
1. カメラ任せ(Avモード)で撮った「失敗と不満」
まずは、予備知識なしでカメラ任せのAv(絞り優先)モードで撮影した1枚。

【撮影データ】
- カメラ:EOS R50
- レンズ:RF70-200mm F4 L IS USM
- 設定:Avモード / F4.0 / SS 1/125s / ISO 6400(Photoshopにてノイズ処理済)
カメラ側が手ブレを防ごうとした結果、シャッタースピードは1/125秒まで上がり、ISO感度は6400まで跳ね上がった。
全体的にざらついたノイズが目立ち、後からPhotoshopで強力なノイズ処理をかける羽目に。
「一見綺麗」にはなったけど、ノイズ処理独特の解像感の喪失感があり、どこか不本意な後味が残る。
気分の問題かもしれないけど。
「やっぱりエントリー機R50の限界なのだろうか」と、一瞬諦めが頭をよぎる。
2. カメラの制御を断ち切る:手持ちSS 1/13秒・ISO400の賭け
問題はR50のセンサー性能ではなく、カメラの「ブレさせないための安全制御」にあった
そこで設定をマニュアル(M)モードへと切り替え、カメラの判断を完全に手放すことにした。
- ISO感度: ノイズを抑えて黒を締めるため「ISO オート、400上限」に固定
- 絞り: 解像感を維持する「F4.0開放」
- シャッタースピード: 限界を攻める「1/13秒」
三脚は使わず、すべて手持ち撮影。
RF70-200mm F4 Lの強力なレンズ内手ブレ補正と自身のホールディングだけを頼りに、夜の光をじっくりとセンサーに染み込ませていく。
3. RF70-200mm F4 Lが切り取る「夜色高松」
シャッタースピード1/13秒、ISO 400固定で切り取った、望遠レンズならではの作例を挙げる。
作例①:光る壁(望遠の圧縮効果)

【撮影データ】 Mモード / F4.0 / SS 1/13s / ISO 400(手持ち)
望遠の圧縮効果を活かし、建物の壁面に反射するネオンと光のグラデーションを引き寄せた。
引き算の構図により、街の雑多なノイズが削ぎ落とされ、光の質感だけが浮き立っている。
これは望遠レンズならではの写真。
作例②:光るアスファルト

【撮影データ】 Mモード / F4.0 / SS 1/13s / ISO 400(手持ち)
乾いた路面に反射するヘッドライトの光。
路面が濡れているように見える。
これも望遠レンズならでは!
ISO 400で固定したことで、闇が過度に持ち上がらず、アスファルトのざらついた質感と光の滑らかさが美しい対比を描いてくれた。
作例③:テールランプと光る壁

【撮影データ】 Mモード / F4.0 / SS 1/13s / ISO 400(手持ち)
青い標識の冷たさと、コンクリートの柱に沿って走るテールランプの赤い光。
4. 【比較】ノイズ処理のAvモード vs 直写のMモード
冒頭の失敗写真(Avモード)と同じ構図を、Mモード(SS 1/13s / ISO 400)で撮り直したものがこちら。

【撮影データ】 Mモード / F4.0 / SS 1/13s / ISO 400(手持ち)
1枚目のPhotoshopでノイズ処理をした写真と比べると、一見派手さや明るさは控えめに見えるかもしれない。
しかし、黒がしっかりと締まり、余計なソフトウェア処理に頼らない「素の光の誠実さ」が宿っている。
光と影の輪郭がはっきりとし、高松の夜の冷たい空気がそのまま定着したような手応えを得ることができた。
まとめ:R50とRF70-200mm F4 Lで「夜」は撮れるのか?
「エントリー機だから夜景は無理」というのは、カメラのオート機能に撮らされている時の言い訳に過ぎなかった。
- オート設定の安全策を破棄する
- ISO上限を400〜800に抑え、ノイズの発生を防ぐ
- 強力な手ブレ補正を信じ、手持ちSS 1/13秒前後まで粘る
この3つを意識するだけで、軽量なR50とRF70-200mm F4 Lの組み合わせは、三脚なしでも十分に濃密な「作品」を生み出してくれるよ。
カメラに任せるのではなく、自分の意思でシャッタースピードと感度をコントロールする。
そのわずかな「摩擦」こそが、写真をただの記録から自分の作品へと変えてくれる鍵なのだと実感した夜。
最後に:手持ちSS 1/13秒の驚異
よくよく考えてみると、APS-C機のR50に200mmを装着すると、35mm判換算で320mm相当の超望遠になる。
300mmオーバーの世界を、ボディ内手ブレ補正のないR50で、手持ちSS1/13秒で止めて撮れてしまう……レンズ側の補正能力と技術の進化には改めて驚かされる。
もしこれが、ボディ内手ブレ補正(IBIS)を搭載したモデルだったとしたら、さらにシャッタースピードを下げられるということ。
現代カメラのポテンシャル、恐るべし・・・
レビューサイトでよく「R50ではもうダメなのかな?」みたいな相談をされている方をよく見るし、上級者達が「もっと上級機を買った方がいい」、みたいにおっしゃっているけどね。
R50は初心者モデル、エントリー機だけど、全然いける。
ずっと使えるカメラだよ(^^♪
私はずっと使い続ける。
なんせR50は軽いし、RF70-200F4Lちゃんも小さい~
